福祉住環境コーディネーターとは?2026年度の日程・合格率・2級と3級の違い
東京商工会議所が実施する福祉住環境コーディネーター検定試験について、2026年度(第56回・第57回)の試験期間と申込期間、受験料、2級と3級の範囲の違い、合格率の推移、そして受験前に必ず知っておきたい「出題数と配点が公表されていない」という前提を、公式発表をもとに整理しました。
最終更新:2026年8月1日
1福祉住環境コーディネーターとは
福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障害のある方が安全に暮らせる住まいを考えるための知識を問う、東京商工会議所の検定試験です。医療・福祉・建築それぞれの領域にまたがるのが特徴で、「手すりを何mmの高さに付けるか」といった建築の知識と、「その工事に介護保険が使えるか」という制度の知識を、両方あわせて扱う点が他の資格にはない性格です。
受験資格に学歴・年齢・性別・国籍による制限はなく、誰でも受験できます。2級から受けることも、2級と3級を併願することもできます。介護福祉士・ケアマネジャー・理学療法士・作業療法士といった福祉や医療の仕事をしている方が、住まいの側から支援を広げるために取ることが多い資格です。
級は1級・2級・3級の3つがあります。1級は年1回・後期のみの実施で、前半が多肢選択式90分、後半が記述式90分という別形式の試験です(2026年度は第57回・12月13日(日))。本ページとアプリ「フクジュウトール」が対象にしているのは、多肢選択式のみで実施される2級・3級です。
22026年度の試験日程と申込期間
2026年度は前期(第56回)と後期(第57回)の2回。それぞれ約3週間の試験期間が設けられ、その中から都合のよい日時を選んで受験します。試験日が全国一斉の1日ではない点が、他の多くの資格試験と違うところです。
| 回次 | 申込期間 | 試験期間 |
|---|---|---|
| 第56回(前期) | 2026年6月5日(金)10:00 〜 6月16日(火)18:00 |
2026年7月9日(木) 〜 7月30日(木)※終了 |
| 第57回(後期) | 2026年10月9日(金)10:00 〜 10月20日(火)18:00 |
2026年11月12日(木) 〜 12月3日(木) |
受験方式と受験料
受験方式は、自宅などのパソコンで受けるIBT方式と、全国のテストセンターで受けるCBT方式のどちらかを選びます。CBT方式は受験料に加えてCBT利用料がかかります。
| 級 | IBT方式 | CBT方式 |
|---|---|---|
| 2級 | 7,700円(税込) | 7,700円+CBT利用料2,200円(税込) |
| 3級 | 5,500円(税込) | 5,500円+CBT利用料2,200円(税込) |
2級と3級を併願する場合、受験料はそれぞれにかかります。
32級と3級の違い
試験時間(90分)・合格基準(100点満点で70点以上)・出題形式(多肢選択式)は2級も3級も同じです。違うのは出題範囲と受験料、そして結果としての難易度です。
| 3級 | 2級 | |
|---|---|---|
| 出題範囲 | 3級公式テキスト(改訂7版) | 3級の範囲+2級公式テキスト(改訂7版) |
| 試験時間 | 90分 | 90分 |
| 合格基準 | 100点満点とし、70点以上をもって合格(科目別の足切りなし) | |
| 受験料(IBT) | 5,500円 | 7,700円 |
| 直近の合格率 | 38.6%(第55回) | 21.9%(第55回) |
2級の範囲は3級を含みます。つまり2級を受けるなら3級の内容も出題対象です。そのうえで2級には「社会状況と福祉住環境コーディネーターの意義」「高齢者・障害者の状態像と医学的知識」「相談援助と福祉住環境整備の進め方」「福祉住環境整備の基本技術と建築知識」「在宅生活における福祉用具の活用」といった、より実務に踏み込んだ内容が加わります。
実務で名乗るなら2級以上が一般的とされる一方、3級は科目別の足切りがなく範囲も狭いため、住環境整備の全体像をつかむ入口として有効です。2級・3級の併願も可能です。
4合格率の推移 ── 2級は45.5%から21.9%へ
この試験でいま最も注意すべきなのが、2級の合格率が短期間で大きく下がっていることです。東京商工会議所が公表している受験者データによると、直近4回の推移は次のとおりです。
| 回次 | 級 | 実受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第52回(2024年度 第1シーズン) | 2級 | 6,593 | 2,759 | 41.8% |
| 第53回(2024年度 第2シーズン) | 2級 | 6,859 | 3,122 | 45.5% |
| 第54回(2025年度 第1シーズン) | 2級 | 6,025 | 1,464 | 24.3% |
| 第55回(2025年度 第2シーズン) | 2級 | 7,355 | 1,614 | 21.9% |
| 第52回(2024年度 第1シーズン) | 3級 | 2,010 | 821 | 40.8% |
| 第53回(2024年度 第2シーズン) | 3級 | 2,638 | 1,018 | 38.6% |
| 第54回(2025年度 第1シーズン) | 3級 | 1,937 | 879 | 45.4% |
| 第55回(2025年度 第2シーズン) | 3級 | 2,695 | 1,040 | 38.6% |
なお1級は、第53回が7.6%(185人中14人)、第55回が19.7%(183人中36人)と、受験者数そのものが200人未満の少数精鋭の試験です。
5出題形式と合格基準 ── 「出題数」と「配点」は公表されていない
合格基準は明快で、100点満点とし、70点以上をもって合格。2級・3級とも共通で、科目別の足切りはありません。総合点だけで判定されるので、苦手科目があっても他で取り返せます。
この前提が実務上どう効くかというと──1問あたりの重みが分からない以上、「あと何問正解すれば合格」という逆算ができません。できるのは「7割を安定して超える状態をつくる」ことだけです。ギリギリを狙う戦略が取れない試験だ、と考えておくのが安全です。
受験方式はIBT(自宅等のパソコン)とCBT(テストセンター)から選べます。いずれもパソコン上での受験なので、紙の試験のように問題用紙へ書き込みながら解くことはできません。画面上で読んで判断する形式に慣れておくと当日の負担が減ります。
6勉強のすすめ方
出題範囲は公式テキスト(改訂7版)です。そのうえで、合格率が下がっている現状を踏まえると、次の3点が効きます。
1. 数字は「場所とセット」で覚える
この試験の寸法は、数字だけを覚えても答えられません。どこの・何の寸法で、基本レベルか推奨レベルかまで揃って初めて得点になります。たとえば通路の有効幅員は基本780mm以上/推奨850mm以上、出入口は基本750mm以上/推奨800mm以上ですが、浴室の出入口だけは600mm以上と例外になっています。住戸内階段の踏面195mm以上と共用階段の240mm以上のように、「住戸内か共用か」で値が変わる項目も頻出です。
2. 制度は「取付け方」で分かれることを押さえる
同じ手すりでも、壁に固定する工事なら住宅改修、置くだけ・突っ張るだけなら福祉用具貸与になります。移動用リフトは本体が貸与でつり具の部分だけが販売、というように、1つの用具の中で区分が割れることもあります。用具の名前ではなく「工事を伴うか」「体に直接触れるか」で判断する癖をつけると、初見の用具でも答えられるようになります。
3. お金は「20万円=20万円もらえる」ではないと知る
介護保険の住宅改修費は一人あたり20万円が支給限度基準額で、そのうち給付されるのは原則9割(所得に応じて8割・7割)です。枠を超えた分は全額が自己負担になります。要介護状態区分が3段階以上重くなったときと転居したときは改めて20万円まで使えますが、時間の経過だけでは戻りません。特定福祉用具購入費は別枠で同一年度10万円です。この「別枠」「限度額」「給付率」「リセット条件」の4点は毎回問われます。
7問題集アプリ「フクジュウトール」
ここまでの内容を踏まえて、スキマ時間にスマホで学習を進めたい方向けに、福祉住環境コーディネーター2級・3級対策アプリ「フクジュウトール」を開発・運営しています。
- オリジナル問題400問(3級範囲200問/2級範囲200問・10科目)
- 3級⇄2級の切替に対応。3級モードでは2級限定の科目を出題しません
- 模擬試験は90分・100点満点・70点以上で合格という本試験の判定条件を再現(出題数と配点は非公表のため、その旨をアプリ内に明記しています)
- 場所別の寸法早見――玄関・廊下・階段・トイレ・浴室・寝室ごとに基本/推奨を対で確認
- 給付額の計算機――20万円枠と1〜3割負担で、給付額と自己負担額がいくらになるかを計算
- 貸与?販売?即答ドリル――福祉用具の区分を反射で答える練習
- 制度チェッカー・図面記号・住まいの事故に学ぶ・暗記カード・対比で覚える・数字ドリル・用語辞典
- 忘却曲線にもとづく復習・科目別の弱点分析
- 買い切り制(¥980・追加課金なし)/無料枠あり
8運営者情報
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